|

四年制の大学に移ってからというもの、焦りはひどくなってきます。何故なら、授業中に教授が言っている事がほとんど理解できないからです。
それに、アメリカでは外国人がたくさん活躍しているので、ネイティブスピーカーの早い英語だけが問題とは限りません。
一番悪い例では、教授がインド人のコンピュータのクラスがありました。それは、教授がネイティブスピーカーで無いこともあって、本当に全く分かりませんでした。
その教授が、生徒に何ページを開きなさいと言った事がありました。しかし、私には全く分かりませんでした。なので、隣にいたアメリカ人の行動をまねる事にしました。すると、インターネットで何かを検索しています。
なので、私は教授に何を検索するのか聞きました。そうすると、ただページを開けといわれました。ゆっくり、そして面と向かって言ってくれたので、その時は理解できて、そのページを開きました。
そして、私は根本的な間違いを理解してなかったので、もう一度教授に同じ質問をしてしまいました。 「何を今はしらべるべきですか?」すると、教授は渋い顔をしながら、ただ教科書を見ていなさいと言われました。
その時になって気付いたのですが、隣にいたアメリカ人はそのクラスの生徒ではなくて、教授の教える大学院生で、プロジェクトか何かの為に、ただパソコンを使っていただけでした。
外人は、ある一定の年を越えると一気に40才前後にしか見えないほどに急に老けてしまう人がいます。なので、見た目から大学生かどうかを判断するのは至難の業でした。
この様に自分のミスを誰かに擦り付けたくなるような、そんな毎日でした。

しかし、幸運な事にネイティブの友人を持つことが出来たのです。
彼は日本好きのアメリカ人で、私が日本人だとわかると、彼のほうから声をかけてくれたためにとても良い友達になりました。
名前はジャスティンと言います。ルームメイトとの関係はというと、その人は部屋には夜遅く帰ってきて、そして、朝早く出かけて行くという、典型的な部活人間です。なので、しゃべる機会もほとんどありませんでした。
さらに幸いな事に、そのジャスティンはとてもおっとりとした性格で、誰と話す時でも、とてもゆっくり話します。
なので、日本人の私と話す時は、その彼がゆっくり話そうと心がけてくれるので、本当にゆっくりと、分かりやすい言葉です。
アメリカに着てからというもの、人の言っている事が分かるという体験をした、初めての瞬間でした。
それからというもの、私もアメリカでの生活が楽しくなってきたのです。心理的に余裕が出来たといっても、授業の調子は相変わらずでした。
聞いても分からないので、授業はただ時間をつぶしているだけです。
ただ宿題をやって、教科書を読んで、ただテストをパスするといったやりがいの無いものでした。ただ、自習をしている気分です。

なので、その事の愚痴をジャスティンに話してみました。とはいっても、言っている事は分かるのですが、話を伝えるのは当時の私にはかなり難しかったのを覚えています。
それでも、身振りや手振りで話は何とか伝わりました。そして、うれしい事にジャスティンは、彼の知り合いが私のとっているクラスにいると紹介してくれました。
そして、その友達は授業中に私の事をとても助けてくれます。ノートを見せてくれたり、宿題の分からないところを解説してくれたりと、至れり尽くせりです。
スーパーなどで働いているアメリカ人は、基本的に愛想がよくありません。
なので、あまりアジア系が好きでないと勝手に思い込んでいたのですが、本当はとても親切でよい人たちだということが分かりました。
脱線しますが、労働者としてのアメリカ人は本当に態度の悪い人が多いのですが、プライベートではいい人が本当に多いです。ただつまずいただけでも、見知らぬ人が大丈夫か聞いてくれたりしたこともありました。
そうやって、いろんな人の力をかりながら、何とか一年頑張りました。
それに、いろいろ外人の友達と話もある程度できるようになって来ました。そして、人のありがたさを知った一年間でした。
親元を離れて、最初は不安と不自由ばかりで、自分の決断を後悔する毎日でした。しかし、この時から私は、親のありがたみを理解し、友人の大切さを理解しました。
持つべきものは人間関係です。
このように、私の英語との戦いは、まずまずの結果を残しています。しかし、私は当時の英語力に全く満足していませんでした。
もっと、スムーズに会話がしたい。そして、話を100パーセント理解したいといったことばかり考えていました。そして、それをきっかけに、私は英語学習の世界にさらにどっぷりつかっていくことになるのです。
はっきり言って、別にしなくても良い苦労をしょっているのはわかっています。
本来ジュニア級の獣神サンダーライガーが、ヘビー級のIWGP選手権に出場したときのようです。
本当に見ごたえのある戦いです。
どんどん、マニアックになっているということも示せた良い例えだと思います。

好評発売中
|
|